日 時 |
2020年8月22日(土) 13:30~15:00 ★終了しました |
講 師 |
加藤 泰建(埼玉大学名誉教授) |
テーマ |
「アンデス文明形成期を考える」 |
場 所 |
オンライン開催(Zoom使用) |
アンデス文明形成期の研究を推し進めた六人の研究者の足跡を辿りアンデス文明の形成期を採光します。
マックス・ウーレは、アンデス文明には元々「プロト文明」があって、その原型はマヤ文明にあったとする伝搬論を提唱しました。
フーリオ・テーヨは、ウーレのマヤ伝播説に反発し、アンデス文明はマヤ文明とは独立した文明であることを主張しました。
ジョン・ロウは、チャビン遺跡の彫刻の形状と意味の分析から、チャビン芸術は四つの時期に分けられるとし、さらにチャビンの神殿を「旧神殿」と「新神殿」に分けました。
ルイス・レンブラスは、1966年にチャビン遺跡を本格的に調査し、奉納の回廊で各地から奉納された数百点の土器を発見しましたが、チャビンの年代測定には至りませんでした。
リチャード・バーガーは、チャビン遺跡の周辺の居住域を調査し、ハナバリュ形式と呼ばれる土器に着目し、チャビン・ホライズンの年代を前400年から前200年と確定します。
スタンフォード大学のジョン・リックは最新の三次元測量装置を使用してチャビン遺跡の神殿、内部回廊、地下水路網を測量し、神殿の建設プロセスを調査した結果、チャビン遺跡の建造物が五時期「独立マウンド期、拡張期、統合期、黒・白期、建築維持期」に亘って建造されたことを解明し、チャビン神殿が完成したのは前800年頃で、その後、前500年頃まで機能していたことをあきらかにしました。
(まとめ:田代茂行)
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